放送倫理・番組向上機構から改善勧告(ワッ、この欄に似合わず硬っ)が出るくらい、ここのところのテレビ番組は「血液型特集」が花盛りだ。「血液型性格診断」「血液型相性判断」と称し、血液型でグループ分けした保育園児やらOLなんぞの行動を見せて、ほらねA型は几帳面、O型は大雑把、B型はいい加減、AB型は個性的という風に、タレント達を交えワイワイがやがややる番組だ。

私も最初のうちこそ興味を持ってチャンネルを合わせていたが、こうしょっちゅうでは飽きが来る。しかもスペシャルと銘打って2時間もアダ・コダやられてはねぇ、勧告など受けなくても、そろそろ自粛の時期でしょう。

かく言うワタクシは、おおらか、リーダーに向いている、そして自分が大好きな0型なのさ。なぜか私の周りにはA型さんが多い。昔、A型の友達が「A型って0型に逆らえないのよねぇ。だから私も姫宮に逆らえないんだわ」って言っていたことがある。これは良いことを聞いた。それ以来、出会った人がA型だと知ると同性だろうが異性だろうが年下だろうが上だろうが「A型は0型に逆らえないんですからね。因みに私は0型です。今後決して逆らわないように」と念を押すことにしている。何事も最初が肝心。この洗脳と、持って生まれたA型性格のせいか、周り中のA型さんに私は、とても優しくしてもらっている。そうそう、旅行では何から何までめんどうを見てくれるツアコン絵美ちゃんも、わざわざパソコンのメンテナンスをしに来てくれるリカコも、何かにつけ叱咤激励してくれるウエダもAだ。

私の知っている範囲では、A型の人たちはとても血液型での相性を気にする。だから私が0型だとわかると「やっぱり姫宮さん0なんだぁ、良かった」って、何が良かったのかは分からないが、0型がA型さんから敵対視されていないのだけは確かなようだ。気を許してもらっているということだろう。逆の見方をされる血液型、それは…もちろん私は知っているけど、血を見たくないので言わないことにする。そして、A型さんとの会話では必ずと言っていいくらいに「気遣いのA」という言葉がでてくる。「どうしても、気を遣っちゃうのよねぇ、ほら気遣いのAだから」って。確かに細やかな気遣いはしてくれるけれど、やはりそれは血液型ではなく人柄でしょう……なんて、間違ってもA型さんの前で言ってはいけない。それを言わないのが優しい0の気遣いです。それに、気を遣ってる気を遣ってるって言われ言われしたら、コッチの方が気をつかっちゃいますよ。

血液型や相性を気にするなんてことは女性の専売特許だと思っていたが、あにはからんや、女性の私よりもはるかに血液型を気にする男性が会社のトイメンの席に座っている。もちろんその男性P氏の血液型はA型。繊細、几帳面、心配性を絵に描いたような、それこそAの申し子のような人だ。仕事上での細々とした表やグラフだけでなく、懸賞のハガキに貼るシールがわずかに曲がっていても気になるようだ。私なんて貼ってあればいいじゃないってなものですが。白紙はあくまでも白くなくてはいけない。こちとら、白っぽければオッケーですがね。

そんな私でも、0型というだけでA型のP氏は同じ職場への異動を大歓迎してくれた。なぜなら私が異動になるまでのP氏は、A型の天敵といわれる血液型の集団に囲まれていたのだ。「きつかったですよぉ」と四面楚歌状態(?)だった頃を振り返るP氏。「話が通じないし、いい加減だし本当に辛かったですよ」って。「0型の人はいいですよね。ちゃんと分かってくれますもの」。そうかなぁ、0もけっこういい加減だし反省しないんだけど。

P氏はA型性善説者。A型と聞けばとにかく全て“いい人”なのだ。派手なパフォーマンスで気に入らないと言っていた野球選手も、血液がA型と知ったとたんに「ファンを喜ばせるために無理してるんだねぇ。いい人だ」となる。我侭で、他の共演者が気に入らないと役を降りたと言われる俳優に対しても「真面目なんですよぉ、妥協ができないですね」と擁護する。これが、逆の血液型だったら一体何と言って非難するのだろう。もし、恋焦がれた異性や尊敬する先輩が×型だったら、自分が血液交換でもしないことには収拾がつかなくなってしまうのではないだろうか。

このP氏、血液型に加えて、星座も乙女座そして干支は巳。これを聞いたツアコン絵美ちゃんが言った。「女の子じゃん」。そうかP氏は女の子だったのだ。この、目から鱗のような言葉を聞いた翌日にP氏と映画の話で盛り上がった「『プリティ・ウーマン』いいですねぇ、10回以上見ましたよ。自分が主人公の気持ちになっちゃってね」。当然リチャード・ギアになったつもりでご覧になったのだろうと思ったら「ジュリアロバーツの気持ちでいました」。やっぱり女の子だ。

そんなP氏と同じ血液型、干支、星座の男性芸能人を見つけた。今をときめく歌手の氷川きよしだ。P氏にそのことを報告すると、当然のように言ったものだ。「前から、誠実そうだと思っていたんですよ」。A型の性格に“幸せ者”というのを付け加えてはいかがだろうか。